幼児 知育・モンテッソーリ

モンテソーリ教育の「発達の4段階」、知れば育児が変わる!

モンテッソーリ教育は幼児だけのものはないというけど、具体的にどういうことなのか知りたいと思いますよね。

モンテッソーリ教育の考え方では、人間として完成するのは24歳頃され、それまで4つの段階の発達にあわせて分けられています。もちろん、子ども一人ひとりで性格など個性も違いますが、「発達の4段階」は、どんな子どもでも年齢に共通する成長で分けられています

ですから、この「発達の4段階」を知っているか否かで、育児は大きく変わってくるといっても過言ではありません

この記事では、

  • モンテッソーリ教育の「発達の4段階」とは
  • 段階ごとの特徴
  • 育児のヒント

などを、簡単にわかりやすく紹介します。

この記事を読んでいただければ、幼児期だけでないモンテソーリ教育の考え方が理解できて、子どもとの関わりのヒントがみえてきますよ。ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。

1.「モンテッソーリ教育」では0歳~24歳まで4段階で発達する

モンテッソーリ教育の考え方では、人間として完成するのは24歳頃としており、それまで4つの段階の発達にあわせて分けられています。そして、「それぞれの能力を身につけるのには適した時期」があるとして、その適した時期を「敏感期」と呼び、これらを知ることが育児の指標にもなるとしています。

この「敏感期」については、「モンテッソーリ教育とは?6歳までが最重要時期!具体的アプローチも」の第3章『成長のカギとなる「敏感期」とは興味のあることを繰り返す限定時期』で紹介していますので、あわせて読んでみてくださいね。

まず、発達の4段階について、みていきます。

「発達4段階」は、生まれてから6年ごとに分けられます

<発達の4段階>

ここで、注目してほしいのは、票の赤で色付けされた「幼児期」と「思春期」です。この時期は、身体の心も変化が激しいのでママやパパも難しいなと感じる時期でもあります。

次に、それぞれの段階について、詳しくみていきましょう。

2.「第1段階:0~6歳(幼児期)」は最も重要な「敏感期」が訪れる

もっとも大きく成長と変容をする時期です。大人が種をまく時期でもあります。

モンテッソーリ博士が「人生を生き抜いていくために必要な能力の80%が、この幼児期に備わる」と強調しているように数々の敏感期が訪れる時期です。この時期は五感をフルに使うような体験をすることが大切なポイントとなります。それらによって、その後に力強く生きるための土台が備わっていきます。

成長の変化の大きいこの時期は3歳を境に前期と後期に分けられます。

【前期】0~3歳
  • 無意識的に環境全体を吸収する
  • 歩く・手を使う・話すなど、人間の大切な機能が確立する
【後期】3~6歳
  • 3歳までに吸収したものを、五感を使って整理していく
  • 集団の中で自分を律するようになる

3歳までの記憶が残っている人は、ほとんどいないと思いますが、この時期に形成された性格は一生のものとなります。記憶になくとも潜在意識として残って、生涯に影響を及ぼしていくのです。つまり、この時期が人格をつくるもっとも大切な時期となります。

3歳になると、自分で興味をもったことを繰り返し楽しむようになります。これがとても大切な活動になりますので大人はできる限り邪魔をしないように見守るようにしましょう。子どもの「見たい」「触りたい」「味わいたい」「聞きたい」「嗅ぎたい」を、満足がいくまでやらせてあげることが大切です。親の都合を優先して妨げないように心がけましょう。

3.「第2段階:6~12歳(児童期)」は心身ともに安定した成長時期

6~12歳は心身ともに成長する安定していて、日本ではちょうど小学校の時期ですね。植物に例えると、6歳までにまいた種の目が出て高く強く成長する時期です。

そして、

  • 膨大な記憶が可能になる
  • 覚えたことを半永久的に忘れない

というスゴイ時期になります。

そうしたことから、勉強に適したときでもあり、できるだけ多くの経験をさせてあげるのがいい時期となります。

 

また、友だちとの関係が深まり、一緒に何かをつくったり、やり遂げたりと、コミュニケーション力や想像力が育まれ、友だちが一番に変化するときです。特に小学校3~4年生あたりは「ギャングエイジ」とよばれる時期で、自分たちの価値観・考え方・趣味によってグループをつくるようになります。

さらに、自立や親離れの準備段階といわれるときで、幼児期に原体験をしていることによって知的欲求や思考力が高まります。

親離れときくと、ママやパパも少しさびしく感じる気持ちありますが、順調に成長している証として、親も認識を持たなくてはいけない時期ですね。

4.「第3段階:12~18歳(思春期)」は心身ともに大変化する時期

12~18歳の中学・高校の時期は、ホルモン分泌が活発になり、心身ともに大きく変化する、不安定な時期です。植物に例えると、葉が茂り、つぼみがついて成熟に近づいていきます。

自分の内側がとても気になるようになり、自分の世界観を築いていきます。

日本では「反抗期」ともよばれますが、反抗的な態度をとったり、理想と現実のギャップに悩んだりして、倫理的、社会的な基礎を得ていく、とても大切な時期ですこの時期の子どもに家庭環境が大きく影響を与えるともいわれています

また、親よりも友達や信頼のおける教師などから影響をうけ、親を極端に避けるようにもなる時期です。ママとパパからしてみると、とてもサビシイですね。ですが、自立から巣立ちへの準備段階でもありますので、親もアプローチの仕方も変える必要があります。

5.「第4段階:18~24歳(青年期)」は将来に目が向く時期

18~24歳の大学くらいの頃は、思春期に内面に向かっていたエネルギーが、もう一度、外へ向けられるようになります。植物に例えれと完全に成長した状態です。

思春期を経て次に自分がどのように生きていくか悩み考える時期で、どんな職業につき、どんな人生を歩んでいくか、将来に目を向けるようになります。

この時期は、視野が広がるような社会体験が成長を促します

6.大人はその段階ごとに充実するよう見守る

モンテッソーリ博士は「新しい段階に順調に入っていけるかどうかは、その前の段階をいかに充実して終えてきたかにかかっている」といっています。

例えば、思春期に親のいいなりになって反抗もしない「いい子」でいすぎると、自分で考える力が育たず、青年期になって自立できないケースも指摘されています。そのため、段階を飛ばさずに一段一段歩んでいけるよう、大人として見守ることが大切です。

さいごに

いかがでしたか?

発達の段階ごとに訪れる子供の心身の成長、行動、考えをあらかじめ知っておくことで、ママやパパも心の準備ができます。そして、子どもにとっての最適な成長環境など、親として用意できることもみえてきます。

幼児期が過ぎても、子どもが未来で生き抜く力を育てながら、私たち親も貴重な子育ての時期を楽しみたいですね。

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